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サイコロで動詞の活用を覚える

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 大多数の日本人と同様に私も初めて習った外国語は英語です。

2番目は第二外国語でとったフランス語でしたが、動詞の人称変化はあるわ名詞が男と女に分かれているわと始めのうちはたいそうとまどいました。

教師はもちろん日本人で授業も日本の伝統的な方法で進められました。まずer型規則動詞aimerの活用を習い、ジェーム、チュエーム、イレームとクラス全員で呪文のごとく唱えさせられたものです。

先生いわく、動詞の活用はまずマスターしなければいけない基本中の基本であり、自分など学生時代には活用表を部屋のいたるところに貼り付け暗記に励んだものだと自慢しておりました。我々もしかたなく活用表の順番通りにもそもそつぶやいて覚えました。

 ところで動詞の人称変化を覚えるときに一番悲惨なのがアラビア語です。

大概のヨーロッパ語では123人称の単数複数の計6通りに変化しますが、アラビア語では単数、複数の他に主語が二人または二つのときに使う双数というのがあるのです。(ただ実際には両足とか両手のようにペアになっているものに対してしか使わないそうですが。)

そしてさらに驚くべきことには2人称と3人称が男性形と女性形にわかれるのです。男女の差がないのは1人称と双数の2人称だけです。(双数は1人称がなく複数を使います。)

これだけでももう頭がこんがらがってきたと思いますが、要するにアラビア語の動詞ではなんと13種類もの人称変化を覚えなければならないのです。

アラビア語の動詞の活用は3人称単数から始まり2人称1人称のそれぞれ単数、双数、複数となります。これらの13種類の動詞の変化を活用表の順番どおりにひたすら暗記させられました。

しかし実際文章を作る段になると、3人称単数ならパッと出てきますが、1人称複数は13番目にあるので一通り最後まで活用を唱えなければならず、最初のうちは出てくるまでに数秒かかりました。

 初めて初級からネイティブによるダイレクトメソードで教わったのがドイツ語です。

動詞の活用は、全部の人称を一度に覚えさせるのではなく、まず自己紹介の表現を通じて1人称を言えるようにし、次は敬称の2人称と段階を追って順次増やしていきます。

人称変化を全部習ったところで、先生は毎回授業にサイコロを持ってきて生徒に配ります。このスクールでは1人称から順番に機械的に唱えさせるようなことはせず、生徒にサイコロを振らせて出てきた目の人称を活用させるのです。

456はそれぞれ123人称の複数になります。一番下のレベルにいたとき、1学期中毎回10分から15分位この練習に当てられました。おかげで初めてドイツ語では活用表を思い浮かべることなく動詞の活用が出来るようになりました。

 ドイツ語で次の関門は格変化です。

大学などで習い始めた人はひたすら定冠詞男性単数の格変化をデアデスデムデンと一かたまりにして呪文のように唱えて覚えます。しかしこのやり方では名詞が出てくる度に、「これは直接目的語だから4格(対格)になる、したがってデアデスデムデンの4つ目のデンである」とデンが出てくるまでに非常に時間がかかります。

それに冠詞も男性以外に女性と中性があり、また単数と複数でも異なります。デアデスデムデンはすらすらいえても他の性となるとしどろもどろになる人が多いです。

 ところが格変化もサイコロを使って練習するとサッと言えるようになります。

ドイツ語の格は4つですが、すぐ出てこないのは3格(与格)と4格(対格)です。そこで1から4まではそれぞれの格に、さらに5と6をそれぞれ3格と4格にして冠詞のみならず形容詞もサイコロで格変化させる練習をすると効果があります。

 私の経験のみならず他の人を見ても、変化表の順番通りにひとかたまりにして覚えて機械的に唱えるだけだと、後の進歩の妨げになるだけです。

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